2.1

夜中に目が覚める。起き抜けに考えるのは仕事のこと。

長らく看護師をしていたが、私は仕事が出来る方ではない。優しさはあったのかもしれない。

関わりは良いかもしれないが、業務は苦手、嫌いだったのかな。素直に分からない。

大きな病院、小さな病院、訪問、福祉系と色々な形態に属して働いた。

心がない、と言われる事もあれば、神様のようだ、と褒められることもあった。ある時は自己評価が高いと言われ、またある時はここまで自分に厳しく人に優しい人は見たことがないと言われる。

聞き及ぶ限りではこれぞ賛否両論といった評価だったが、厳しい評価も、褒める評価も、どちらも、私を想ったありがたい言葉であり、かつ私には寄り添ってくれない身勝手な言葉にも受け取ってきた。

そんなに褒められた仕事でもないし、かといってそこまで言われる程の筋合いもない。

私は普通のことをしているつもりだ。

それを他者が評価出来ることが素直に凄いと思う。

これを言うと相手がどう思うか?それを考えると、褒めるにせよ貶すにせよ何も言えなくなる。

自分にとっての良いことは相手にとって良いことなのか?

自分にとっての悪いことは相手にとっての悪いことなのか?なるほど、わからん。

 

私の恋人は逆だ。

他人にとても興味があり、褒めもすれば、指摘もする。善し悪しがはっきりしている。

良いことは褒める、悪いことは指摘。

素直でシンプルに自分の価値観が定まっており、素晴らしいと思う。

そんな恋人は私を1番、褒める。わけがわからない。

こんなに仕事が出来て、正義感があって、人に優しい人がこんなに私を褒める。 

そして仕事の事を話し、自分のことを褒めて、と言ってくる。私はしどろもどろ。

 

私は自分に自信がない。

私が恋人にしているのは、人としての在り方への嫉妬なのだと思う。

理想の自分=恋人なのだろう。

なんてやつだ。なんと愚かな。そこは素直に尊敬をしろよ。人と比べてばかりな自分がでぇっきらいだ。

醜い自分と向き合う、夜中の自己嫌悪。

誰にも話したくないのに、知らない誰かに聴いて欲しい自己嫌悪のお話。

いやほんとにしらんけど